歩くと股関節が痛い|安静?動いていい?見極める目安を解説

股関節が痛くて歩くのがツラい。こんな時は動いてもいいなのか、それとも安静にした方がいいのか?とお悩みの方もいるはず。

 

結論:

●動いてもいい場合

  • 動いているうちに楽になる場合
  • 慢性的な痛み場合
  • レントゲンで異常なしと診断された場合

●安静にした方がよい場合

  • 転倒などで股関節を強く打った場合
  • 激痛があり、足を引きずりながら歩く場合
  • 医師に止められている場合

 

股関節痛があっても、日常生活で動く程度であれば歩いても問題ありません。特に慢性的な痛みや、日常生活で同じ動作を繰り返す方の場合、運動不足が原因で股関節に症状が現れている可能性があります。

 

痛みがある時は「動いてはいけない」と思うかも知れませんが、動かないことで痛みが出たりすることもあります。

 

実際に当院に来られる患者さんの中には、「動きはじめに痛みが出るが動いていると徐々に痛みが治まってくる」と言われる方もおられます。

 

股関節が痛いけど「動きていいの?安静にした方がいいの?」と不安に思っている方の悩みが、解消できるように分かりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。

 

それでは、そっそく見ていきましょう。

 

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股関節痛があるが動いてもいい場合

股関節痛があるが動いてもいい場合

股関節に痛みがあるが、歩いても大丈夫な時はどんな時なのか詳しく見ていきましょう。

 

動かすと徐々に痛みが軽減する

動かして症状が軽減する場合は、歩いても大丈夫です。

 

理由は、運動不足が原因で症状が出ている可能性が高いため。

 

関節は動かすことで潤滑油が分泌され、滑らかに動くようになります。

 

一方、動かさないと潤滑油が不足し、関節が固まることで痛みが出やすくなります。

 

慢性的に痛い場合

慢性に痛い場合も動いて大丈夫です。

 

動かさないことで、股関節周辺の筋肉や靭帯が弱り、さらに、痛みが出やすい状態になります。

 

「痛いから動かないのか?」「動かないから痛いのか?」と思う方もいるでしょう。

 

しかし、この問いに正解はありません。なぜなら、どちらのパターンもあるからです。

 

それよりも、痛いのを理由に動かないと「痛みの悪循環」から抜け出すことができません。

 

なので、慢性的に痛い場合は、少しずつ動いてみましょう。

 

また、慢性的に痛い場合は、臼蓋形成不全、股関節唇損傷など、股関節の構造に問題があることも考えられるので、専門家に相談しましょう。

 

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レントゲン検査では異常がない場合

レントゲン検査で骨に異常がないと診断された場合も歩いて問題ありません。

 

股関節痛で安静にした方がいい場合

股関節痛で安静にした方がいい場合

股関節痛で安静する方が良い場合はどんな時か、詳しく見ていきましょう。

 

転倒などで股関節を強く打った

転倒などで股関節を強く打った場合は、骨折の可能性があるため、無理をせず安静にしましょう。

 

特に高齢者や骨粗鬆症のある方は注意が必要です。

 

激痛で足を引きずりながら歩く

激痛で足を引きずる場合も無理をせず安静にしてください。

 

激痛がある場合は、一時的に「強い炎症」が起きていることがあります。

 

強い炎症はおおよそ3〜5日で治ります。

 

数日経過しても痛みが軽減しない場合は医療機関を受診しましょう

 

歩くと股関節が痛くなる原因とは?

歩くと股関節が痛くなる原因

どうして歩くと股関節が痛くなるのか、詳しく見ていきましょう。

 

運動不足による筋力低下

長時間のデスクワークや、運動習慣のない生活を続けていると、股関節周辺の筋肉や靭帯がが弱くなり、股関節が不安定になります。

 

股関節を支えるインナーマッスルは、次の通りです。

 

  • 腸腰筋
  • 内・外閉鎖筋
  • 小臀筋

 

インナーマッスルは奥深いところにある筋肉で、表面からは見えないので、どれるらい弱っているのか確認するのが難しいのも難点。

 

不良姿勢・クセ

猫背・反り腰・脚を組むクセなど、日常の姿勢や動作のクセも関節に偏った負担をかけ、歩行時の痛みにつながります。

 

また、不良姿勢は上記のインナーマッスルが弱る原因にもなります。

 

関節の使い過ぎ

運動不足とは反対に、過剰な運動やスポーツによる使い過ぎも痛みの原因になります。

 

特に、ランニングや筋トレなどでフォームが悪いまま繰り返し負荷をかけると、股関節の軟骨や筋肉に炎症が起こりやすくなります。

 

変形性股関節症・臼蓋形成不全などの疾患

股関節の痛みが慢性的に続く場合は、関節の構造的な問題や病気の可能性も視野に入れる必要があります。

 

代表的な疾患は以下の通りです。

 

  • 変形性股関節症:関節の軟骨がすり減って可動域が狭くなっている
  • 臼蓋形成不全:股関節のかぶりが浅く、関節が不安定になる
  • 股関節唇損傷:軟骨が痛んでいる・炎症が起きている

 

これらの病気は自然には治らないケースも多いため、専門医に相談しましょう。

 

悪化を防ぐための靴選び・セルフケア

股関節痛は特別な場合を省き、安静にしてても改善しません。なので、動かすことが大切なのです。

 

ここでは、股関節が痛くても動かすのを手助けする靴選びやセルフケアについてお話しします。

 

股関節に負担をかけない靴選び

股関節に負担をかけない靴選びのポイントは、次の通りです。

 

  • クッション性がいい
  • かかとがしっかりとしている
  • ぴったりサイズ

 

靴を変えるだけでも股関節にかかる負担は大きく変わります。

 

おすすめの靴については、「股関節痛におすすめの靴と選び方」の記事をご覧ください。

 

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 股関節ストレッチで可動域を保つ

股関節の動きを維持するためには、無理のない範囲でのストレッチが有効です。

 

ただし、痛みが強いときに無理に動かすのは逆効果になることもあるため、以下の点に注意しましょう。

 

  • 呼吸を止めずにゆっくり伸ばす
  • 痛みを感じる手前でストップする
  • 反動をつけずに、静かにキープする

 

おすすめは、動的ストレッチと言って動きの中でゆっくりと動かすのがおすすめ。

 

また、股関節だけでなく、腰や背骨・肩関節も一緒に動かすことも大切です。

 

ストレッチについては、「寝ながらできる股関節ストレッチ」の記事をご覧ください。

 

まとめ|股関節が痛いときは歩いてもいい?

股関節の痛みがあると「歩いても大丈夫?」と不安になりますが、軽度の痛みであれば、むしろ適度な運動が回復を促すこともあります。

 

ただし、次のような場合は安静にしましょう。

 

  • 転倒して強く打った。
  • 足を引きずるような激痛
  • 腫れ・熱感があるとき

 

などは、無理をせず専門医に相談し、安静を優先しましょう。

 

また、歩き方や靴の選び方、ストレッチなどの日常的な工夫で、股関節への負担を軽減し、痛みの悪化を防ぐことができます。

 

 

この記事の執筆者

しらひげ鍼灸整骨院 白髭勝博

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