【脊柱管狭窄症】の原因・症状・運動など徹底解説

脊柱管狭窄症ってどんな症状が起きるの?原因は?とお悩みの方もいるはず。

 

⚫️概要

  • 主な原因
    骨に異常があるもの(例:すべり症、分離症)と異常がないものがあります。
  • 主な症状
    下肢の痺れ、歩行困難、足裏の違和感、腰が反れない、頻尿や便秘などが挙げられます。
  • 改善に有効な運動
    歩行運動やラジオ体操など、関節を動かす運動がおすすめです。
  • 夜間の対処法
    症状が出る場合は、膝下や背中にタオルを入れ、腰を少し曲げた体勢を保つと楽になります。

 

このページでは脊柱管狭窄症の症状や原因など網羅的にお話ししていきます。脊柱管狭窄症は一体どんな病気なの?と疑問に思われている方のお悩みが解決できるように分かりやすくお話ししますので、ぜひ最後まで読んでください。

 

それでは、さっそく見ていきましょう。

 

脊柱管狭窄症とは?

脊柱管狭窄症とは

 

背骨は穴が空いたような作りになっていて連なることでトンネルができ神経が通る。このトンネルのことを「脊柱管」といい、何らかの原因でトンネルの一部が狭くなることを「脊柱管狭窄症」という。

 

脊柱管狭窄症とは

 

しらひげ先生
背骨は24個の骨からできているよ。

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の原因

 

脊柱管狭窄症の原因は次の通り。

 

⚫️脊柱管狭窄症の原因

  • 腰骨に異常があるもの。
  • 腰骨に異常がないもの。

 

骨に異常があるものとして、代表的なのは「すべり症」「分離症」などがある。脊柱管狭窄症の原因についてさらに詳しく知りたい方は脊柱管狭窄症の原因は何?」の記事をご覧ください。

 

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脊柱管狭窄症の原因

 

脊柱管狭窄症の症状

脊柱管狭窄症の症状

 

脊柱管狭窄症の代表的な症状は次の通り。

 

⚫️脊柱管狭窄症の症状

  • 間欠跛行:短時間の歩行後に痺れが強まり、休むと軽減される。
  • 立位での痺れ:台所での作業中や立ち話など、同じ姿勢で立っていると症状が悪化。
  • 足裏の違和感:靴下を2枚履いているような感覚や健康サンダルを履いている感じ。
  • 腰が反れない:腰骨が固まり、仰向けで寝ると痺れが出る場合がある。
  • 排尿障害:頻尿や尿漏れがある場合は重症化の可能性が高いので注意が必要。

 

それぞれ、詳しくみていきましょう。

 

長く歩けない

脊柱管狭窄症では連続して長く歩けない。少し歩くと足のしびれが強くなり、少し休むとしびれが軽減されまた歩ける症状が起きる。これを「間欠跛行」と言って脊柱管狭窄症の代表的な症状の一つ。

 

立っているとしびれが強くなる

台所や立ち話など同じ姿勢で立っていると、足のしびれが強くなるのも狭窄症ならではの症状。ただし、台所では肘を付いて体を支える姿勢で作業をしているとしびれは出ない。なので大所での作業でしびれは出ないが、肘を付く習慣がある人は要注意。

 

足裏の違和感

足裏に「靴下を2枚履いている感じ」「健康サンダルを履いている感じ」などの違和感が出ることもある。また症状がある脚の力が入りにくく「踏ん張りがきかない」「力が抜ける感じ」の症状が出ることもある。

 

腰が反らせない

上記の原因のところでお話しした「腰骨に異常がない」が原因の狭窄症では腰が反れない人も多い。また「仰向けで寝れない」「仰向けになるとしびれが出る」も腰が反れないと同じで腰骨が固まっているために起きる症状。

 

症状は腰より足に強く出る

脊柱管狭窄症は腰骨で問題が起きる病気だが症状は腰にほとんど現れない。上記でお話ししたように主な症状は下肢に現れる

 

頻尿・尿漏れ・便秘

脊柱管狭窄症では頻尿や尿漏れなどの排尿障害が起きることがある。頻尿や尿漏れは年齢を重ねることでも起こるので気が付きにくいが、脊柱管狭窄症で排尿障害が起きると重症に進んでいるので専門医を受診しましょう。

 

脊柱管狭窄症でやってはいけないこと

 

脊柱管狭窄症でやっては行けないことは次の通り。

 

⚫️やってはいけないこと

  • 安静
  • 仙骨座り
  • ストレッチ
  • コルセット

 

良かれと思ってやっていることが実は症状を悪化させていることもあります。

 

脊柱管狭窄症でやってはいけないことについてさらに詳しく知りたい方は「脊柱管狭窄症のときにやってはいけないこと」の記事をご覧ください。

 

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脊柱管狭窄症 やってはいけないこと

 

脊柱管狭窄症を自力で改善する運動

 

脊柱管狭窄症を自力で改善する運動は次の通り。

 

⚫️自力で改善する運動

  • ウォーキング
  • ラジオ体操
  • おへその上下運動

 

それぞれ、詳しくみていきましょう。

 

ウォーキング

固まった腰骨の動きを回復させるには体全体が動くことが大切。体の連動した動きを促すにはウォーキングがおすすめ。ウォーキングは背骨・骨盤・股関節・膝・足首の連動した動きの運動

 

間欠跛行があり長く歩けない場合は休憩しながらでOK。また、すべり症・分離症がある場合は無理をせず控え目からはじめるといい。

 

ウォーキングをするときは「杖」や「押し車」などは使わずに二本の足で歩くことが大切。

 

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ウォーキングのやり方

 

ラジオ体操

ラジオ体操は「関節」を動かす運動なのでおすすめ。上記でお話ししたように脊柱管狭窄症ではストレッチや柔軟体操は症状を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

 

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股関節ストレッチ

 

おへその上下運動

おへその上下運動とは、四つ這いになっておへそを上下に動かす運動。おへそを動かすときは息を吐きながら、ゆっくりと大きく動かす。おへそを下にした時(腰を反った状態)にしびれが出るようなら無理をせずに。

 

ぎっくり腰の運動

 

 

運動をするときは10回を1セットとして1日に数回するといい。

 

寝る時に痛みやしびれで寝れない

 

寝る時に痛みやしびれで寝れない時の対処法は次の通り。

 

⚫️寝れない時の対処法

  • 膝下にタオルを入れる。
  • 横向きで背中にタオルを置く

 

寝てて痛みやしびれが出るときは「腰を少し曲げる」と症状が改善します。腰の曲げた状態をキープするのにバスタオルを使うと体勢を保ちやすいのでおすすめ。

 

ぎっくり腰の寝方 膝下にタオルを入れる

 

ぎっくり腰の寝方 タオルを入れる

 

ぎっくり腰の寝方

 

バスタオルとあわせて抱き枕を使うのもおすすめ。

 

▶︎関連記事:痛みを軽減する寝方

 

脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の違いは?

 

脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の違いは次の通り。

 

⚫️脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の違い

  • 脊柱管狭窄症:状態
  • 坐骨神経痛の違い:症状

 

脊柱管狭窄症は骨の異常や靱帯の肥厚など状態に変化が起きているのに対して、坐骨神経痛は痛みや痺れの症状のことを表しています。脊柱管狭窄症と坐骨神経痛の違いについてさらに詳しく知りたい方は「脊柱管狭窄症の原因」の記事をご覧ください。

 

脊柱管狭窄症は手術しないといけない?

脊柱管狭窄症 手術

 

ここでは脊柱管狭窄症の手術について見ていきましょう。

 

原因で考える

上記でお話しした脊柱管狭窄症の原因で「骨に異常があるもの」で、さらに日常生活に大きく支障が出ている場合は手術を検討する方がいいでしょう。

 

骨に異常があるもの、つまり「すべり症」「分離症」によって症状が出ているものは整体で劇的に改善することは少ない。なので、日常生活に大きく支障が出ているなら手術を検討する方がいい。

 

症状で考える

原因と所でお話しした頻尿や尿漏れなどの排尿障害が出ている場合は専門医に相談して手術を検討した方がいい。

 

間欠跛行で長く歩けないが日常生活は過ごせている。かつ出来れば手術は最終手段にしたいと考える方は、整体などである程度の期間をかけて施術を継続して症状を改善する方法もあり。

 

メリット・デメリットで考える

手術をするメリットは次の通り。

 

⚫️手術をするメリット

  • 局部の痛みから解放される。
  • 即効性がある。
  • 成果がわかりやすい(整体などに比べて)。
  • 生活の活動範囲が広がる。
  • 健康保険の適応。

 

手術をするデメリットは次の通り。

 

⚫️手術をするデメリット

  • 入院しないといけない。
  • リハビリに時間がかかる。
  • しびれが残ることもある。
  • 場合によっては数年後に再手術が必要。
  • 歩行バランスが崩れることがある(かばう)。
  • 姿勢や歩行バランスが整う訳ではない。

 

手術を検討する場合、メリットだけ、デメリットだけに目を向ける人が多いが、しっかりと両方を見て自分に合った選択をすることが大切。

 

脊柱管狭窄症と言われたからといって必ず手術をしないといけない訳ではないが、症状・状態によっては手術を検討しないといけないこともある。

 

もし、「手術する前に自分で出来る事はできるだけしたい」「他の人の意見も聞きたい」などお考えであれば、歴25年の当院にお越し頂きお話しさせて頂ければ幸いです。

 

手術については変形性股関節症は手術をしないといけない?の記事も参考にして見てください。

 

脊柱管狭窄症について(まとめ)

 

脊柱管狭窄症は、背骨の異常や加齢による変化から引き起こされる病気です。症状を適切に理解し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。

 

症状が軽いうちに改善を試みることで、手術を回避する可能性が高まります。本記事が皆様の健康改善にお役立ていただければ幸いです。