- 股関節が痛いのは「身体が硬い」から?
- 「ペタン」と前屈できるようになりたい
- 柔軟体操をするときは、どんなことに気をつけたらいいのだろう?
今回は、こんなお悩みを解決していきます。
股関節の痛み感じると、まず、はじめに思いつくのは「股関節の柔軟性」ですよね。
「股関節が少しでも、柔らかくなれば痛みが和らぐ?」と思いますよね。
すると、ついつい柔軟体操をやり過ぎて、逆に症状を悪化させてしまうことがあります。
そこで、このページでは股関節のストレッチする時の注意点と、おすすめの股関節ストレッチ方法を整体歴25年の私が、分かりやすく解説しますので、ぜひ、最後まで読んでください。
それでは、さっそく見ていきましょう。
\股関節症でお悩みの方必見/
原因・対処法などを解説
股関節のストレッチをするときの注意点
股関節のストレッチをするときは、「開けよう」という意識ではなくて、「動かそう」という意識でしましょう。
- 痛くなるまでする
- 人と比べる
- 角度を気にする
- 人に押してもらう
- 呼吸を止める
- 勢いを付けてする
特に痛いのを我慢して無理にすると、筋肉やじん帯を痛めてしまいます。
体操をしているうちに「もっとできる」、「早く柔らかくして痛みから開放されたい」、という気持ちになるかもしれませんが、やり過ぎる原因になるので気をつけましょう。
なので、股関節のストレッチをする場合は、「開けよう」という意識ではなくて「動かそう」という意識でしましょう。
股関節のストレッチやり過ぎるデメリット
股関節のストレッチをやり過ぎると関節がグラグラになります。
具体的には、ストレッチで伸ばしているのは股関節周辺の筋肉やじん帯です。
この筋肉やじん帯を痛くなるまで、伸ばすということはゴムが伸びきった、ゆるゆるパンツのような状態と同じです。
すると、股関節はグラグラの状態になります。
股関節がグラグラになると、踏ん張りが効かなくなり、さらに股関節に負担をかけてしまいます。
▶︎関連記事:かぶりが浅い臼蓋形成不全はストレッチで改善する?
股関節のストレッチで足を180度開く「ペターッと開脚」は要注意
一時期、テレビや雑誌で注目されたのが、足を180度開く「ペターッと開脚」。
「あれぐらい股関節に、柔軟性があれば股関節の痛みなど無いはず」と、あなたも思ったのではないでしょうか。
しかし、「ペターッと開脚」は股関節痛を改善したり股関節のリハビリとして、研究開発されたものではありません。
「ペターッと開脚」が有効なのは、パフォーマンスUPです。
●こんな人は開脚できると有利
- 体操選手がポーズを美しく魅せるために脚を真っ直ぐに上げるのに股関節の柔軟性が必要。
- 力士が無理な体勢で倒れてもケガをしないように股割りをする。
- 野球選手が飛んできたボールを取るのに大きく動けるように股関節の柔軟性を出す。
このように、スポーツをする中で、パフォーマンスをUPさせるために、足を180度開く「ペターッと開脚」はとても有効です。
もし、日常生活でそのような動きがあるのであれば、股関節の柔軟性を出すと効果的でしょう。
確かにストレッチをやり過ぎると、関節の柔軟性は出るがグラグラにもなります。
しかし、スポーツ選手はグラグラになった関節周辺に、トレーニングで筋肉を付けて安定性を出しています。
お相撲さんは入門当初の股割り稽古で、股関節のじん帯が切れるぐらい伸ばすそうです。
中には、切れている人もいるそうです。
そして、四股やすり足稽古で股関節周辺の筋肉を強くすることで、無理な体勢で転けてもケガをせず、しっかりと踏ん張れる強い股関節をつくっていきます。
なぜ、股関節が硬くなるのか?
股関節が硬くなる原因は、次の2つがあります。
●股関節が硬くなる原因
- 関節が硬くなる
- 筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
関節が硬くなる
関節が硬くなる理由は「動かしていない」から。
そうです。
固まって、動かなくなっています。
日常生活を普通に過ごして動かしていると思うかも知れませんが、関節には正常な可動域があります。
日常生活で同じ動作の繰り返しをしていると、その範囲でしか身体を動かしません。
つまり、動いているけどそれは動ける範囲でしか、動いていないことが関節が固まる原因です。
筋肉やじん帯の水分不足による柔軟性の低下
筋肉やじん帯の水分不足になると関節の動きが制限され、徐々に関節が硬くなります。
具体的には、筋肉やじん帯が水分不足により、「魚の干物」のような状態になっています。
筋肉やじん帯に、水分を補給するのは「血液」や「リンパ液」です。
この血液やリンパ液を循環させるには、筋肉のポンプ作用が有効です。
つまり、筋肉を繰り返し伸び縮みさせることであり、筋肉を繰り返し伸び縮みが無いと固くなります。
筋肉やじん帯の柔軟性を出すには、強く伸ばすのではなくて繰り返し動かして、血液やリンパ液を循環させることが大切です。
股関節のおすすめストレッチは動的ストレッチ
ストレッチには次の2種類があります。
●ストレッチの種類
- 動的ストレッチ
- 静的ストレッチ
動的ストレッチ | 静的ストレッチ | |
動き | 動きのある中で行うストレッチ | 止まってするストレッチ。一般的な柔軟体操 |
目的 | 筋肉や関節の動きを出す。 | クールダウン。筋肉疲労を回復 |
場面 | 朝イチ、準備体操、競技前 | クルーダウン、リラックス、競技後 |
このように、目的や場面によって使い分けることが大切です。
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股関節のストレッチをするときの注意点(まとめ)
股関節のストレッチをするときは、「開く」ではなくて、「動く」を意識する。
なぜなら、広げることを意識すると強くやり過ぎたりして、筋肉やじん帯を痛めてしまうからです。
股関節のストレッチを強くやり過ぎると、ゴムが伸びたパンツのように、関節がグラグラになってしまいます。
本来、ストレッチで筋肉やじん帯を、伸ばしてグラグラな状態にするのは、スポーツのパフォーマンスをUPさせるためだ。
そのために、グラグラになった股関節周辺の筋肉を、鍛えることで安定性がでる。
ストレッチには、動的ストレッチと静的ストレッチの2種類がある。
股関節の症状を改善するには、動的ストレッチがおすすめです。
くれぐれも、股関節のストレッチをし過ぎて、関節がグラグラになったり、症状が悪化しないように気をつけましょう。