「デスクワークで股関節痛?」その原因と対処法を解説

  • デスクワークで座っているだけなのに股関節が痛い
  • イスから立ち上がるときにピキッと股関節が痛む。
  • 立って足を一歩踏み出すのがツライ。

 

しらひげ
こんにちはしらひげです。

 

このページではデスクワークで座っているだけかのにどうして股関節が痛くなるのか?その原因についての業界に25年働く私が分かりやすく解説しますので、ぜひ、最後まで読んで下さい。

 

それでは、さっそく見ていきましょう。

 

\股関節症でお悩みの方必見/

原因・対処法などを解説

 

デスクワーカーの股関節痛の特徴

デスクワーク 股関節痛 特徴

 

デスクワーカーの股関節痛の特徴は次の通り。

 

⚫️デスクワーカーの股関節痛の特徴

  • 立ち上がるときにピキッと痛い
  • 股関節の前面足の付け根が痛い
  • 立って足を一歩踏み出すのが痛い
  • 歩き出すと楽になる
  • 寝返りするときに痛くて目がさめる
  • 痛いがしゃがめる
  • 37〜48歳女性に多い

 

股関節は体を支える大きな関節で、動く範囲も広くさまざまな影響により症状を起こします。

 

デスクワークで股関節が痛くなる原因

デスクワーク 股関節痛 原因

 

デスクワークで座っているだけなのに股関節が痛くなるのか、その原因について詳しく見ていきましょう。

 

座っていることで潤滑油不足になる

 

股関節に限らず体の関節は滑らかに動くため「潤滑油」が必要。

 

この潤滑油は関節と関節が正しく合わさり適切な圧力が加わって動いていることで常に分泌されるようになっています。

 

しかしデスクワークの方は仕事中、ほとんど時間は座っていることになります。

 

すると潤滑油の分泌が悪くなります。

 

これが、1日、1週間、1ヶ月、1年・・・と積みかさなっていくと次第に関節の油ぎれとなります。

 

しらひげ
想像してみてください。

赤サビた自転車のペダルを漕ぐとどうなりますか?

 

ガクッとチェーンが外れそうになったり、ギシギシと音がしたり、動かすのに物すごい力が入ったりしますよね。

 

しらひげ
股関節も同じ。

滑らかに動くためには潤滑油が潤っている必要があり、そのためには関節と関節が正しく合わさって適切な圧力が加わり動いていることが必要。

 

デスクワークだとこの条件が満たされにくく、潤滑油不足を起こしやすく股関節痛の原因となります。

 

歩行不足

 

上記で解説したように関節の潤滑油が分泌されるには次の条件が必要。

 

⚫️関節の潤滑油が分泌される条件

  • 関節が正しく合わさっている。
  • 適切な圧力が加わっている。
  • 動いている。

 

つまり、3つの条件を満たしてくれる動きが「歩行」になります。

 

なのでデスクワークで座り放しじゃなくても歩行不足であれば、同じように潤滑油不足を起こし症状を起こします。

 

またデスクワークで座りっぱなしでも、日常で十分な歩行があれば潤滑油不足を補うことができます。

 

脚を組む

 

体はとても精密に作られていて頭の重みが背骨を通じて骨盤にまでしっかりと乗っている状態、軸が通っているような状態で骨盤の坐骨で正しく座れていると体には負担が少なく座れますが、長時間、同じ姿勢が続くと弱い力でも持続的に力が加わることで関節や筋肉に負担がかかります。

 

その負担を逃そうと脚を組む動作をします。

 

そして、それが習慣化すると脚を組んだ状態が正常だと脳は認識し脚を組む癖が出来上がります。

 

もちろん、脚を組んで長時間座ることで股関節にも負担がかかることは言うまでもありません。

 

腰痛

 

デスクワークと腰痛は切っても切れないほどの関係で、人間の体は歩くことで進化してきたために「歩く」ようにつくられ発達してきました。

 

つまり、座るのに適した造りにはなっていません。

 

人間の体が進化してきた長い歴史の中で座る時間が増えたのはここ十数年。

 

そうしたことからもデスクワークの方は腰痛を引き起こしやすく、それによって体のバランスが崩れて、歩行時に左右の股関節に均等に体重が乗らずに偏ることで一方の股関節に負担がかかり股関節痛を起こします。

 

骨盤

 

デスクワークをされている方で写真のように、腰や骨盤に負担がかからない座り方をされている人は意外に少ないでしょう。

 

骨盤を悪くする座り方として仙骨で座る「仙骨座り」があります。

 

正しく座る

 

イスに座るときに多くの人がついついしている座り方。

 

この仙骨座りをすることで仙腸関節いわゆる骨盤の動きが悪くなります。

 

人の脚は脚先からではなく骨盤から動き始めます。

 

なので、脚を動かすスタートの骨盤の動きが悪いと、その次にある股関節にも正しく力が伝わりません。

 

結果、股関節のよくないレールの動きが始まり痛みへと変化していきます。

 

股関節が痛くなる原因は股関節以外のところからきていることもあります。

 

作業環境

 

机とイスの高さが合っていないことで正しい姿勢が保てません。

 

例えば、机が高いとそのままでは肩が上がって肩がしんどくなってくるので仕方なくイスを高くしている。

 

すると、足が床にしっかりと着かずにつま先立ちの状態やイスの脚に載せていたりする方もいます。

 

上記にもあるように体は長時間、座るのに耐えられる構造になっていません。

 

正しい座り方の坐骨で座ると同時に足裏をしっかりと地面につけて力を分散させることで耐えることができる。

 

なので、机やイスの高さの関係で足が地面についていないことで、正しく座れず骨盤に負担がかかり骨盤の動きが悪くなる結果、股関節に症状を起こします。

 

また、足元に段ボール箱や荷物がありしっかりと足が置けない、体を捻って作業をしている、後ろの席との間が狭く座ると全く動けないなども影響していることもあります。

 

対策法としてはまずはスペースの確保。

 

つま先立ちで足裏が地面についていないなら、簡易な台を置くのもオススメです。

 

また、意識して立つ20分に1回はお尻を上げるもチョットしたことですが日々、積み重ねいくと大きな違いになってきます。

 

▶︎関連動画:デスクトップとノートPC

 

ヒール

 

通勤や日常的にヒールを履くことで股関節が本来と違う動きになります。

 

ヒールを履くとつま先立ちの状態になります。

 

一度、裸足になって平らなところを普通に歩くのと、つま先立ちで歩くのを股関節の動きに注目してやってみてください。

 

普通に歩くのと、つま先立ちで歩くのでは股関節の動きに違いがあります。

 

つま先で歩くことで非常に狭い股関節の可動域で歩きます。

 

これは本来、歩くときに足の親指を上げて足首を使って蹴り出しをして、振り子のような動きをして動かします。

 

しかしつま先立ちだと足首を使わずに、脚を持ち上げて歩くような動きフラミンゴのような動きで歩きます。

 

また、つま先立ちで歩いてみるとよく分かると思いますが、体の重心が少し上るだけでとても不安な歩きになります。

 

日常的にこのような股関節の使い方をすることで、股関節に症状を起こす原因を作ります。

 

実際に11cmのヒールを履いて歩いてみました。

 

つま先立ちで歩くのと違ってかなり重心が前にいきます。

 

つま先立ちでは膝が伸びるのに対してハイヒールでは膝が曲がった状態になりそれをかばうために反り腰になります。

 

また、足元が不安定なので腰に相当な力を入れます。

 

少し歩いただけで腰がツラく感じました。

 

ハイヒールや少し高さがある靴の方が楽に歩けると言われる方がおられますが、ヒールを履き始めたのが10~20代で関節や軟骨に柔軟性があり、反り腰の状態でも痛みなどが出ずにハイヒールや高さのある靴を履き続けることで、体がその形に適応し年齢とともに関節や軟骨の柔軟性が低下したと同時に腰や股関節に症状を生じていることも多くあります。

 

デスクワークでの股関節痛対策

 

では、デスクワークの方が股関節痛を改善するのはどうしたら良いのか、具体的な対策方法を見ていきましょう。

 

正しく座る

 

上記で説明したように股関節の痛みを作る原因に骨盤が関係します。

 

デスクワークで長時間、座ることで骨盤に負担をかけて骨盤関節の動きを悪くします。

 

骨盤に負担をかけない座り方のポイントは「坐骨」で座ること。

 

坐骨で座ることで骨盤がやや前傾の状態になり姿勢も正しくなり腰への負担も減ります。

 

もう一つは「尾骨」で座らない。

 

坐骨で座われていない時は尾骨で座っています。

 

尾骨で座ることで骨盤関節を圧迫し骨盤の動きを悪くします。

 

そのため、尾骨で座らないでざこつで座るようにしましょう。

 

坐骨で座る

 

 

仙骨で座る

 

●坐骨での座り方

  1. 脚を肩幅ほど広げ、指先はやや内向きに。
  2. 深くお辞儀するように頭を下げる。
  3. 足の裏に少し体重が乗っているのを感じる。
  4. アゴを突き出すように正面をみる。
  5. 天井を見るようにゆっくりと頭を起こす。
  6. 真上が見えたらアゴを引いて完成。

 

円座を使う

 

尾骨で座らないためには「円座」を使うのも効果的。

 

円座に座ることでいつもの座り方をしても尾骨を圧迫するのを抑えられるから。

 

また、円座に座ることでざこつへの負担も減らせれます。

 

●骨盤イスについて

円座と類似したものとして骨盤イスがあります。

骨盤イスに座ることで姿勢を正して座れる。

しかし、骨盤イスの場合、姿勢が正しくなっていても尾骨が圧迫されていることがあります。

座るときにまず気をつけたいのが尾骨で座らない事なので、尾骨を圧迫しない→ざこつで座る→結果、姿勢が正しくなる。

 

と覚えておくといいでしょう。

 

▶︎関連記事:股関節に負担をかけない座り方

関連記事:産後腰痛におすすめの円座を紹介

 

骨盤スクワット

 

座り放しで骨盤の動きが悪くなった人に対して有効なのがこの骨盤スクワット。

 

よくテレビや雑誌で紹介されているスクワットは太ももの前の筋肉を鍛える筋トレ効果を目的としたスクワットに対して、この骨盤スクワットは骨盤の仙腸関節の動きをよくしたり骨盤全体を強くすることを目的として行う運動です。

 

簡単なのでぜひ日常に取り入れて見てください。

 

●骨盤スクワットのやり方

1.脚は肩幅ぐらいに開いて足の親指はやや内股。

(ポイント:足の親指を内に向けて脚を内股にすることで骨盤を締めるような動きになる)

2.手は胸の前でクロスさせる。

3.胸を張って、アゴを引いて、お尻を後ろに突き出すようにして息を吐きながらゆっくりとしゃがむ。

4.目線は前を向いたまま。

5.20〜30㎝しゃがんだら息を大きく吸って、ゆっくりと息を吐きながら立ち上がる。

6.7〜10回繰り返す。

 

▶︎関連動画:骨盤スクワット

 

デスクワークでの股関節痛(まとめ)

 

デスクワーカーの立ち上がるときにピキッとくる股関節痛は37〜48歳女性に多く、その原因は長時間、座っていることによる骨盤関節の不具合やデスク、椅子の高さなどの作業環境、ヒールでの歩行などに関係してくる。