膝が痛むと、「歩く」「立つ」といった日常の基本的な動作すら辛くなることがありますよね。特に膝関節痛の原因や改善方法がわからず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、膝関節痛の原因・症状・自分でできる改善方法について詳しく解説します。さらに、変形性膝関節症や膝に水が溜まる場合の対処法についても触れています。
記事を読むことで、膝関節痛のメカニズムを理解し、日常生活での痛みを和らげるための具体的な方法がわかります。膝痛を抱える多くの方に役立つ内容をまとめていますので、ぜひ最後までお読みください。
それでは、さっそくみていきましょう。
膝関節痛の原因
膝が痛くなる原因は次の通り。
●膝が痛くなる原因
- じん帯や筋肉が弱い
- ちょこちょこと動く
- デスクワークで曲げ放し
- 股関節が外を向いている
- 重心バランスの乱れ
- 腰、股関節、足首からの影響
- 繰り返し使う
- ケガ(転倒して打つ)
- 過去のケガ、半月板
- 痛風
膝痛の原因についてさらに詳しく知りたい方は「膝関節痛の原因について」の記事をご覧ください。
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膝関節痛の症状
膝関節痛の症状は次の通り。
⚫️膝関節の症状
- 膝の内側の痛み
- 太ももの外側の痛み
- すねの痛み
- お皿の下の痛み
- 膝裏の痛み
- パキパキと音がなる
膝痛の症状についてさらに詳しく知りたい方は「膝関節痛の症状について」の記事をご覧ください。
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変形性膝関節症について
変形性膝関節症について詳しく見ていきましょう。
変形性膝関節症の原因
変形性膝関節症は長年時間をかけて徐々に軟骨がすり減り膝の骨が変形をしていくもの。その背景には上記でお話しした膝痛が起きる原因があります。
なので、変形性膝関節症では特定の原因があるわけではなく、日常生活のさまざまな動きやクセが膝痛の原因になり、さらに進行して変形性膝関節症になっています。
変形性膝関節症の症状
変形性膝関節症の症状は次の通り。
⚫️変形性膝関節症の症状
- 膝の内側の痛み。
- 太ももの外側の痛み。
- 膝裏の痛み。
上記の症状を一つだけの場合もあれが、複数を持ち合わせることもある。
変形性膝関節症の改善法
変形性膝関節症ですり減った軟骨を戻すことはできません。なので、まずは症状が進行しないように現状維持することが大切。
現状維持するポイントは次の通り。
⚫️現状維持するポイント
- 膝に負担をかける習慣の改善。
- ウォーキングで歩行バランスと筋力を取り戻す。
「え、現状維持」っと思うかも知れませんが、上記が出来なければ、たとえ人工関節に置換しても結局は他に負担がかかり変形を作ります。
なので、先ずは負担をかける習慣の改善と歩行バランス・筋力の回復をさせることが大切。
当院では「関節の動きの回復」を目的とした施術で変形性膝関節症の施術も積極的に行なっています。
もし、お悩みの方は、ぜひ当院にお越し下さい。
変形性膝関節症は手術をしないといけない?
変形性膝関節症と言われたからと言って、すぐに手術をしないといけないワケではありません。
上記でお話ししたように「負担をかける習慣の改善」と「歩行バランス・筋力の回復」をしなければ、手術をして「はじめは良かったけどしばらくすると今後は反対の膝が痛くなってきた…」ということになります。
そうしたことを踏まえた上で手術を考えた方がいい時期のポイントをお話しします。
⚫️手術を検討する時期
- 日常生活に大きく支障が出ている。
- 日頃の痛みに耐えられない。
- 関節の隙間が全くない。
- 自主的に運動に取り組めない。
また、手術のメリット・デメリットも参考にしてみて下さい。
●手術をするメリット
- 局部の痛みから解放される。
- 成果がわかりやすい(整体などに比べて)。
- 生活の活動範囲が広がる。
●手術をするデメリット
- 入院しないといけない。
- 歩行バランスが崩れることがある(かばって傾く)。
- 姿勢や歩行バランスが整う訳ではない。
- 痛みが取れたからと言ってスタスタと歩けるわけではない。
メリット・デメリットを整理することで判断材料としてスッキリします。
手術に対する考え方は膝も股関節の基本的には同じなので、「変形性股関節症と言われたら手術をしないといけない?」の記事も参考にしてみて下さい。
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膝に水が溜まるのは年のせい?
膝に水が溜まるのに年齢は関係ありません。何歳であっても膝に痛みがあり腫れがあると「水」が溜まる可能性があります。
すると、体は「炎症」を止めようと膝に「水」を集める動きをします。「水」とはリンパ液や組織液といわれるもので、風邪を引いた時にウィルスをやっつける免疫と同じような役割をするもの。
半月板損傷について
半月板とは膝のクッションの役割をしているもの。
半月板損傷の原因は次の通り。
⚫️半月板損傷の原因
- 激しいスポーツ
- 怪我
- 加齢による衰え
- 腰・股関節からの影響による捻れ
- 繰り返しの動作
半月板損傷では「曲げ伸ばし時に強い痛み」「引っかかる感じ」「突然、曲げ伸ばしができなくなる」などの症状がいきます。
半月板は損傷していても痛み症状を感じなかったり日常生活に支障が出ていない人もあります。
半月板の状態を把握するには病院での画像検査が有効。
膝関節痛でやってはいけないこと
膝痛の時にやってはいけないことは次の通り。
⚫️膝痛の時にやってはいけないこと
- エアロバイク運動。
- 安静。
- 硬いインソール。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
エアロバイク運動
エアロバイクでの運動はおすすめしません。
具体的にはエアロバイク運動は「サドルに座って」運動をします。サドルに座るとちょうど尾骨が当たります。
尾骨が当たった状態での運動はとても骨盤に負担をかけます。すると、骨盤の動きは悪くなり股関節の動きにも影響を与え、さらに膝にも悪影響を与えます。
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安静
安静にすることで膝周辺の筋肉やじん帯が弱り、さらに膝に負担がかかる悪循環になります。
もちろん、激痛や膝がパンパンに腫れている時は無理しない方がいいですが、慢性的に膝が痛いなら安静にしていても良くなりません。
なので、膝が痛くても過度の安静には気をつけましょう。
硬いインソール
硬いインソールは入れないようにしましょう。
硬いインソールはアスリートのパフォーマンスUPには効果的ですが慢性痛では効果を得にくいことが多い。
もし、インソールを入れるなら薄めの柔らかいのがいいでしょう。
インソールについては「インソールの選び方」の記事も併せてご覧ください。
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膝関節痛は温める?冷やす?
膝痛の時は「冷やす」方がいい。特に「腫れている・触って熱感」がある場合は冷やす方がいい。
また、熱をも持つと細胞の働きが悪くなり修復機能が低下し痛みが治りにくくなります。
なので、膝痛の時は冷やす方がいい。
冷却のやり方については「膝に水が溜まった時の対処法」の動画も併せて参考にしてみて下さい。
膝痛のときは「サポーター」をした方がいい?
膝に痛みがある場合でもサポーターは着けない方がいい。
具体的にはサポーターを着けることで一時的に痛みが緩和されたとしても、サポーターを外して日常生活するとまた痛みを繰り返します。
つまりサポーターを着けることが根本改善にならず、結局、サポーターが手放せなくなります。
もしサポーター着けるなら期間を決めてつける方がいいでしょう。
サポーターについては「股関節痛を改善するのにサポーターをした方がいい?」の記事も参考にしてみて下さい。
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筋トレはした方がいい?
膝痛を改善するのに筋肉をつけるなら「ウォーキング」がおすすめ。
特に「筋トレ」のような筋肉を肥大させ強くする運動は瞬発力を発揮するのに向く運動。
しかし、日常生活必要な筋肉は。家事をしたり、お買い物に行くのに使う筋肉。
なので、膝痛改善するのに運動をするなら筋トレよりもウォーキングがおすすめ。
ウォーキングについては「ウォーキングのやり方」の記事も併せて参考にして下さい。
ウォーキングをするのにどんなことに気をつけたらいいのだろう?やり方やポイントがわからない…そんなお悩みはありませんか? 実は、ウォーキングは「健康維持」に最適な運動ですが、ただ歩くだけでは効果を最大限得られません。[…]
水中ウォーキングは効果ある?
膝痛改善に水中ウォーキングはおすすめしません。
日常生活は水中ではなく地上で膝に負荷をかけながら生活をしています。水の中で動ける体と地上で動ける筋肉や体は別。
なので、水中ウォーキングは膝に負荷のかからず運動中に「痛み」を感じにくが、膝痛を改善するなら負荷をかけながらの運動の方がいい。
水中ウォーキングについては「プール運動は効果的?」の記事も併せてご覧ください。
変形性股関節症でお悩みの方で「プール運動がいいと聞くけど、本当に効果があるの?」と疑問に思っている方も多いはずです。 変形性股関節症を改善する運動としてプールでの運動を私はあまり推奨しません。理由は水中の負[…]
膝痛におすすめの靴
膝痛におすすめの靴はウォーキングシュース。
ウォーキングシューズの特徴は次の通り。
⚫️ウォーキングシューズの特徴
- クッション性がいい
- 歩行をサポート
- 足首が安定する
ウォーキングシューズを履いて靴ひもをしっかりと締めれば、悪いクセも修正してくれるので膝痛を改善するなら持っておきたいアイテム。
ウォーキングシューズと言ってもたくさんあるので、ここで一つおすすめのウォーキングシューズを紹介します。
私がおすすめするウォーキングシューズは「ニューバランス880」。
ニューバランスはクッション性が良くしっかりとした作りで耐久性も良くおすすめ。
膝関節痛を解説(まとめ)
今回は膝関節痛についてお話ししてきました。膝関節痛は「歩く」「立つ」といった日常生活に大きな影響を及ぼすため、多くの人にとって深刻な悩みですよね。
⚫️記事のポイント
1.膝関節痛の主な原因*
筋力低下や股関節のバランス、過去のケガなどが膝痛の原因になります。これらが蓄積すると、さらに痛みが悪化します。
2.膝関節痛の代表的な症状
膝の内側や裏側の痛み、動作時のパキパキという音、さらには腫れや熱感などが挙げられます。
3.変形性膝関節症の注意点
軟骨は一度すり減ると元には戻りません。そのため、膝への負担を減らしつつ、筋力とバランスを取り戻すことが大切です。
4.改善方法の具体例
冷却やウォーキングが効果的です。痛みを感じても安静にしすぎると、かえって症状が悪化することがあります。
5.サポーターやエアロバイクの注意点
サポーターは短期間の使用が理想的で、過剰な依存は避けましょう。エアロバイクは膝や骨盤に負担をかける場合があるため、適切な運動を選ぶことが重要です。
膝痛を改善するには、原因を正しく理解し、自分に合った対処法を取り入れることが大切です。冷却やウォーキングといった基本的な対策を継続するだけでも、大きな効果が期待できます。
ぜひ実践してみてください。