- 股関節痛を自力で改善する運動を知りたい。
- 股関節の運動をする時に気を付けることは?
- 股関節が痛くても運動してもいい?
今回は、こんなお悩みを解決していきます。
股関節の運動をするときのポイントは、次の通りです。
- 準備体操に骨盤・背骨を動かす。
- 筋肉ではなく、関節を動かすことを意識する。
- 強く引っ張らない。
- 息を吐きながらゆっくりと動かす。
- 股関節が柔らかくなると痛みが無くなる訳ではない。
この記事では、寝ながらできる優しい股関節ストレッチを中心に、安全に股関節を動かす方法と注意点を詳しく解説します。
無理のない範囲で体を動かすことで、関節の滑らかな動きが戻り、痛みの改善につながりますので、ぜひ、最後まで読んでください。
それでは、さっそく見ていきましょう。
先に動画を見る方は、下記の動画をご覧ください。
\脱ぎたくなくなる履き心地/
通勤・買い物・旅行、ぜんぶ快適
股関節ストレッチの準備
股関節痛を自力で改善する運動をする前の準備は、「骨盤・背骨の運動」です。
股関節がしっかりと動くには、骨盤や背骨が動くことが重要です。
なので、股関節の運動をする前に骨盤・背骨の運動をするようにしましょう。
キャット&ドッグ
骨盤・背骨の運動の1つ目は、キャット&ドッグです。
キャット&ドッグのやり方は、次の通りです。
- 四つ這いの姿勢をとります。
- 息を吐きながら背中を丸め、おへそを覗き込む(キャット)。
- 息を吸いながら背中を反らせ、天井を見る(ドッグ)。
- 呼吸に合わせてゆっくり10回ほど繰り返します。
このストレッチは、背骨全体をしなやかに動かすことで、硬さをほぐしてくれます。
腰伸ばし
骨盤・背骨の運動の2つ目は、腰伸ばし運動のやり方は、次の通りです。
- 四つ這いの姿勢をとります。
- 息を吐きながらゆっくり体を丸める(正座状態)
- 息を吐きながら腰を反るように天井を見る。(腰を反っている状態)
- 呼吸に合わせてゆっくり10回ほど繰り返します。
さらに、詳しいやり方は下記の動画をご覧ください。
▶︎関連動画:腰伸ばし運動
運動のポイントは背骨を、しなやかさを出すイメージで、呼吸に合わせてゆっくりと動かしてください。
腰骨が動いていることをイメージして動かしてみてください。
関節を動かすことが目的なので、無理に強くしたりする必要もありません。
▶︎関連記事:腰・背中をしなやかにする運動
ストレッチポール
もし、ストレッチポールがあれば、ストレッチポールに乗るのもおすすめです。
- ストレッチポールに背骨を沿わせるにして寝転がる。
- 手脚を伸ばす。
- ゆっくりと深呼吸をする。
- 5分ほど乗る
もし、ストレッチポールに乗って、背中が痛くなるようであれば無理はしないようにしましょう。
寝ながらできる股関節ストレッチ
寝ながらできる股関節のストレッチは、次の通りです。
●寝ながらできる股関節ストレッチ
- 曲げ伸ばし
- 開閉運動
- まわし運動
- 横向きで寝て上下運動
- レッグナンバー
それぞれ、詳しく解説します。
寝て曲げ伸ばし運動
曲げ伸ばし運動のやり方は、次の通りです。
●曲げ伸ばし運動のやり方
- 左右の足を伸ばす。(腰が痛くなる人は無理をしない)。
- 股関節を曲げて膝をお腹に近付ける。
- 反対の膝は伸ばしたまま、曲げている方の足裏は浮いた状態。
- 足の力だけで、曲がりきったら、ゆっくりと伸ばす。
- 10回1セットとして、左右を交互に繰り返す。
腰を伸ばした時に腰が痛くなる人は、無理をしないようにしましょう。
開閉運動
開閉運動のやり方は、次の通りです。
●開閉運動のやり方
- 片方の膝を立てる(反対側は伸ばしたまま)。
- 立てた膝をゆっくりと外に倒す。
- 股関節を開ききったら、ゆっくりと膝を内に倒す。
- 足首を大きく動かさないように注意する。
- 10回1セットとして左右を交互に繰り返す。
足首を大きく動かさないように注意しましょう。また、手で押したり、反動をつけたりもしないようにしましょう。
股関節回し運動
股関節回し運動のやり方は、次の通りです。
●運動のやり方
- 足を持ち上げ股関節、膝を曲げる。
- 外回しに股関節を大きく動かす。
- 繰り返し5回行う。
- 次は内回し。
- 左右をする。
股関節を動かす時に、腰のねじりが加わりやすいので、注意しましょう。
横向きで寝て上下運動
横向きで寝て上下運動のやり方は、次の通りです。
●横向きで寝て上下運動のやり方
- 横向きに真っ直ぐになる。
- 股関節と膝を90°曲げる。
- 股関節を上に開く。
- 股関節だけが動いている状態。
- 開いた股関節をゆっくりと下ろす。
- 10回1セットとして、左右を交互に繰り返す。
この運動も腰のねじりが加わりやすいので、注意しましょう。
レッグナンバー
レッグナンバーのやり方は、次の通りです。
●レッグナンバーのやり方
- 上向きで寝る。
- 股関節、膝、足首を90°に曲げる。
- 反対の足は伸ばしたまま。
- 曲げた方の足のかかとで数字を書く。
- 股関節、膝は曲げたままで、股関節を大きく動かすイメージ。
- 1〜10までを書く。
- 左右の脚をする。
▶︎関連動画:レッグナンバー
股関節をゆっくりと大きく動かすことを意識しましょう。
立ってする股関節ストレッチ
立ってできる股関節ストレッチは、次の通りです。
●立位でできる股関節ストレッチ
- 横振り。
- 前後運動。
- 四つ這い運動。
- ハイハイ運動。
それぞれ、詳しい手順を見ていきましょう。
横振り
横振り運動のやり方は、次の通りです。
●横振り運動のやり方
- 足を肩幅ぐらいに広げる。
- 軽く膝を曲げて、やや内股。
- 腰を左右にゆっくりと大きく動かす。
- 股関節の横の出っ張りを真横に動かす感じ。
- 上半身は動かさない。
▶︎関連動画:股関節の横振り運動
前後運動
前後運動のやり方は、次の通りです。
●前後運動のやり方
- 足を前後に開く。
- 左右の足指は前に向いている。
- 膝・股関節をゆっくりと曲げ伸ばしする。
- 上半身は動かさないように意識する。
▶︎関連動画:股関節の前後運動
ハイハイ運動
ハイハイは赤ちゃんがする動き。
ハイハイは、股関節、骨盤、背骨が連動して動かせる運動で、股関節痛改善の運動としてとても効果的。
やり方は、顔を上に上げて、つま先を立てて、手足は大きく動かし、股関節が動いているのを意識しながら前に進みます。
▶︎関連動画:ハイハイ運動
股関節痛をストレッチで改善する時の注意点
股関節痛を改善するストレッチをするときの注意点は、次の通りです。
●股関節痛ストレッチをするときの注意点
- 筋肉ではなく関節を動かすことを意識する
- 強度を上げる必要はない
- 引っ張るより動かすことが重要
- ゆっくりとした動きで行う
- フォームを丁寧に意識する
▶︎関連動画:股関節ストレッチをする時の注意点
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
筋肉ではなく関節を動かす
今回、紹介したストレッチは「動的ストレッチ」と言って、「動きのある中で体を動かす方法」。
股関節痛を起こしている多くの方は、関節の動きが悪くなっている場合が多く、股関節痛を改善するのに、先ずは関節が動くことが大切です。
強くする必要はない
2022/12/07追記
プロ野球選手の上原浩治さんのYouTubeチャンネルで山本昌さんとの対談でも、多くの野球選手が初動負荷トレーニングを取り入れていること話されていました。
引っ張るより動かす
ストレッチというと、引っ張るイメージがあるかも知れませんが、今回紹介したのは関節の動きをよくする運動。
筋肉が引っ張られている感より、「関節が動いている」「動かしやすくなった」などを意識しながらすると効果的です。
股関節痛が痛いのは股関節が硬いから? 股関節のストレッチではどんな事に気を付けたらいい? 股関節のストレッチの効果的なやり方を知りたい。 こんな、お悩みありませんか? […]
ゆっくりと動かす
運動するときはゆっくりと動かしましょう。
イメージとしては、日常生活で動く時のスピードで動かすのがおすすめ。
早く動かすことで、体がブレて本来の動きを取り戻すとはかけはなれるから。
フォームが大切
痛みを起こしているところは、関節が動きにくくなっているので、動かしているつもりでも、他の関節でかばって動かしていることがあります。
例えば、股関節を動かしているつもりが、動いているのは腰だったりします。
なので、ゆっくりとフォームを意識しながらすることが大切。
股関節のストレッチ(まとめ)
この記事では、寝ながらできる優しいストレッチや立ったままできる運動、注意点をわかりやすく解説しました。
●まとめ
1.寝ながらできるストレッチで負担を最小限に
→ 曲げ伸ばし・開閉・回旋運動など、腰に負担をかけずに関節を優しく動かせる。
2.関節を引っ張るより動かすことを重視
→ 痛みのある関節は、無理に伸ばすより滑らかに動かす方が回復に有効。
3.ゆっくり・丁寧な動きが効果を高める
→ 急な動きや反動はNG。日常動作と同じくらいのスピードで実施するのがコツ。
4.正しいフォームを意識しかばい動作を防ぐ
→ 腰や他の部位で代償運動が起きないように、狙った関節だけを動かす。
5.痛みが強い日は無理せず休むことも大切
→ ストレッチは「継続と安全性」がカギ。痛みがあるときは安静・冷却も選択肢に。
特に、「筋肉を伸ばす」より「関節を滑らかに動かす」ことを意識すると、より効果的に痛みの改善を目指せます。
無理をせず、記事内の注意点を押さえて、毎日少しずつ取り組んでみてくださいね。
継続することで、股関節の動きが改善し、快適な生活を取り戻せます。
この記事の執筆者
詳しいプロフィールはこちらをご覧ください→自己紹介