「腰や背中が反れないのはなぜ?」とお悩みではありませんか?
デスクワークやスマホの使いすぎ、運動不足など、日常生活のちょっとした習慣が背骨や股関節を硬くし、腰・背中を反れない原因になることが多いのです。
背骨の柔軟性は腰痛だけでなく、股関節痛、膝痛、肩こりなどさまざまな症状に影響します。背骨の柔軟性を保つことは、症状を回復させるだけでなく、体をいい状態に保つには欠かせない要素になります。
背骨の柔軟性を保つ運動が今日からすぐ出来るように分かりやすく解説しますので、ぜひ、最後まで読んでください。
それでは、さっそく見ていきましょう。
腰・背中が反れない原因
日常生活の動きで「前かがみ」と「身体を後ろに反る」、どちらの動きが多いですか?
ほとんどの人が「前かがみ」の方が多いでしょう。
すると前かがみは出来るけど、後ろに反るのは苦手な身体になります。
●日常生活で多い前かがみ姿勢
- デスクワークで座りっぱなし
- 仕事で中腰になる
- 仕事で繰り返し前かがみになる
- 慢性腰痛で常にコルセットをしている
- 台所、掃除、洗濯と前かがみの連続
- 赤ちゃんを前抱っこする
このように日常生活のほとんどの動きが前かがみで、後ろに反る動きは、ほとんどの無いことが背骨が硬くなる原因になります。
背骨の柔軟性について
まずは、背骨の柔軟性の大切さや固くなる原因について見ていきましょう。
タワーマンションの構造
タワーマンションって、常に揺れているのをご存知ですか?仮に揺れないと、どうなるでしょう?
正解は倒れます。揺れないと一箇所に負担がかかり壊れます。タワーマンションは揺れることで力を上手に逃しています。これは人の身体も同じ。
背骨の柔軟性とは?
背骨は前後、左右にしなやかに動くのが本来の動きです。背骨がしなやかに動くことで、次のような役割をしています。
●背骨がしなることでの役割
- 正しい頭の位置を保つ
- 身体を動かした時の衝撃を吸収、分散している
- 身体の連動した動きをスムーズにしている
腰・背骨が反れないとどうなる?
赤ちゃんは物凄い勢いで転倒しますよね。本当にびっくりしますよね。でも赤ちゃんはケガすることなく、平気で立ち上がりますよね。
あれは身体や背骨に柔軟性があるから。大人があんな転け方をすれば大怪我をしますよね。
●背骨が硬くなると起きる症状
- 腰痛
- 猫背
- ストレートネック
- 股関節痛
- めまい
- 頭痛
- 圧迫骨折
- 脊柱管狭窄症
さまざまな、症状の原因になります。
腰・背骨の硬さをチェック
背骨の硬さをチェックする方法は「壁に背中をくっつける」やり方です。
●やり方
- 壁の前にかかとを揃えて立つ
- かかとを壁にくっつける
- お尻、腰、背中、肩、頭を壁にくっつける
いかがですか?できましたか?
●背骨に柔軟性がない場合
- 腰は壁にくっつくが肩、頭がくっつかない
- 肩、頭はくっつくが、腰がくっつかない
- 腰に握りこぶし以上の隙間ができる
- まっすぐ立てない。立っているのがしんどい
●柔軟性がある場合
- 横から見て耳、肩、股関節、かかとが一直線になる
- 壁に身体をくっつけて違和感なく立てる
このチェックを行うことで、自分の体の状態を把握しやすくなります。
腰・背中が反れない人におすすめの運動
腰・背中が反れない人におすすめの運動は「背骨をしなやかにする運動」です。
背骨をしなやかにする運動(キャット&ドッグ)
キャット&ドッグのやり方は、次の通りです。
- 四つ這いの姿勢をとります。
- 息を吐きながら背中を丸め、おへそを覗き込む(キャット)。
- 息を吸いながら背中を反らせ、天井を見る(ドッグ)。
- 呼吸に合わせてゆっくり10回ほど繰り返します。
このストレッチは、背骨全体をしなやかに動かすことで、硬さをほぐしてくれます。
背骨をしなやかにする運動(腰伸ばし)
腰伸ばし運動のやり方は、次の通りです。
- 四つ這いの姿勢をとります。
- 息を吐きながらゆっくり体を丸める(正座状態)
- 息を吐きながら腰を反るように天井を見る。(腰を反っている状態)
- 呼吸に合わせてゆっくり10回ほど繰り返します。
さらに、詳しいやり方は下記の動画をご覧ください。
運動のポイントは背骨を、しなやかさを出すイメージで、呼吸に合わせてゆっくりと動かしてください。
腰骨が動いていることをイメージして動かしてみてください。
関節を動かすことが目的なので、無理に強くしたりする必要もありません。
長時間の座りっぱなしの後や朝の動きはじめ、夜寝る前に行うと効果的です。
こんな時は無理をしないでください
次のような時は、無理に運動をしないでください。
- 全く反られない→背骨の運動その1を繰り返し行なう
- 動かすと痛みが強くなる
- 動かすとしびれが強くなる
- 圧迫骨折がある
- 脊柱管狭窄症と診断されて10分以上歩けない
良かれと思ってやった運動が、今のお体の状態では良くないこともあります。分からない場合は無理をせずに、専門医に聞くようにしましょう。
▶︎関連記事:ストレッチをするときの注意点
ストレッチをするときのポイントと注意点
ストレッチをするときのポイント・注意点は、次の通りです。
- 呼吸を止めずに、リラックスして行う。
- 痛みが強い場合は無理をしない。
- 反りすぎると腰を痛めることがあるので、心地よい範囲で行う。
「腰や背中を柔らかくしたい」と思うあまり、痛みを我慢して無理をすると逆効果になります。
少しずつ可動域を広げるイメージで、毎日コツコツ続けるのがポイントです。
▶︎関連記事:ストレッチをするときの注意点とデメリット
まとめ|腰・背中を反れない原因
「腰や背中が反れない」と感じたとき、原因は加齢だけでなく、日常の姿勢や習慣による背骨の硬化が大きく関わっています。
以下のポイントを押さえることで、無理なく柔軟性を取り戻す第一歩になります。
● 腰・背中が反れない原因とは?
- 日常生活が前かがみ動作に偏り、反る動きが圧倒的に不足している
- 長時間のデスクワークやスマホ操作、中腰姿勢の繰り返しが背骨の可動域を狭める
- 慢性腰痛による過度な安静やコルセットの常用が筋肉・関節の動きを悪化させる
●硬さをチェックするセルフテスト
- 壁にかかと・お尻・背中・肩・頭をつけて立ち、姿勢に違和感があるか確認
- 「腰に隙間ができる」「まっすぐ立てない」場合は背骨の柔軟性が低下しているサイン
●背骨の柔軟性を取り戻すおすすめ運動
- キャット&ドッグ:四つ這いで呼吸に合わせて背骨を丸めたり反らせたりする動作
- 腰伸ばし運動:背骨を前後にやさしく動かし、可動域を少しずつ拡大する
- ポイントは「呼吸を止めないこと」「無理に反らせないこと」「朝・夜にゆっくり行うこと」
●注意!運動を控えた方がよいケース
- 動作で強い痛みやしびれが出る場合
- 圧迫骨折・脊柱管狭窄症など医師の診断がある方は要注意
- 「全く反られない」方は、まず軽度の可動域改善からスタート
● ストレッチをする際の注意点
- 反りすぎはNG!「心地よい」と感じる範囲で行う
- 無理をして痛めると逆効果
- 毎日の継続が柔軟性を取り戻すカギ
背骨の柔軟性は「全身の動きの土台」です。無理なく少しずつ習慣を見直して、腰や背中の動きを取り戻していきましょう。
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