「デスクワークで股関節痛?」その原因と対処法を解説

「座っているだけなのに、股関節が痛むことってありませんか?」立ち上がるときの鋭い痛みや、足を踏み出すのがつらい状態に悩む方も多いでしょう。

 

この記事では、デスクワーク中の股関節痛に悩む方に向けて、痛みの原因と具体的な対策方法を解説します。

 

長年この分野に携わってきた私の経験と知識をもとに、すぐに実践できる改善方法をお伝えします。

 

⚫️この記事で分かること

  •  長時間座ることで股関節に負担がかかる理由
  • 日常生活に潜む痛みの原因
  • 痛みを軽減し、予防するための簡単な方法

 

この記事を読めば、股関節痛の悩みが軽減し、快適な日常生活を取り戻す手助けになります。ぜひ最後までご覧ください。

 

それでは、さっそく見ていきましょう。

 

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デスクワーカーの股関節痛の特徴

デスクワーク 股関節痛 特徴

 

デスクワーカーの股関節痛の特徴は次の通り。

 

⚫️デスクワーカーの股関節痛の特徴

  • 立ち上がるときにピキッと痛い
  • 股関節の前面足の付け根が痛い
  • 立って足を一歩踏み出すのが痛い
  • 歩き出すと楽になる
  • 寝返りするときに痛くて目がさめる
  • 痛いがしゃがめる
  • 37〜48歳女性に多い

 

股関節は体を支える大きな関節で、動く範囲も広くさまざまな影響により症状を起こします。

 

デスクワークで股関節が痛くなる原因

デスクワーク 股関節痛 原因

 

デスクワークで座っているだけなのに股関節が痛くなるのか、その原因について詳しく見ていきましょう。

 

座っていることで潤滑液不足になる

股関節に限らず体の関節は滑らかに動くため「潤滑液」が必要です。

 

この潤滑液は関節と関節が正しく合わさり適切な圧力が加わって動いていることで、常に分泌されるようになっています。

 

しかし、デスクワークの方は仕事中、ほとんど時間は座っていることになります。

 

すると、潤滑液の分泌が悪くなります。

 

これが、1日、1週間、1ヶ月、1年・・・と、積み重なっていくと次第に関節の油ぎれとなります。

 

ここで質問です。

 

赤サビた自転車のペダルを漕ぐとどうなりますか?

 

正解は、

 

「ガクッ」とチェーンが外れそうになったり、ギシギシと音がしたり、動かすのに物すごい力が入ったりします。

 

滑らかに動くためには、潤滑液が潤っている必要があります。

 

そのためには、関節と関節が正しく合わさって、適切な圧力が加わり動いていることが必要。

 

デスクワークだと、上記の条件が満たされにくく、潤滑液不足を起こしやすく、股関節痛の原因となります。

 

筋力低下と不安定性

筋肉は表面の大きな筋肉(アウター筋)と、奥深いところにある筋肉(インナー筋)の2種類があります。

 

股関節はインナー筋によって安定性を保っていて、インナー筋が弱ると股関節が不安定になり、股関節痛を起こしやすくなります。

 

インナー筋が弱って股関節痛を起こすのは、もちろんデスクワークの方だけではありませんが、下記で説明する姿勢や座り方によってはインナー筋が弱が弱りやすく痛みを起こす原因となります。

 

姿勢の問題

姿勢が悪くなると上記のインナー筋を使わない体の使い方になります。

 

詳しく説明すると、姿勢が悪くなると背中や腰など、一部分に負担が集中します。

 

すると、一部分に集中した負担を支えるのにアウターの大きな筋肉を使います。

 

すると、アウターの大きな筋肉で姿勢を保つ習慣になり、インナー筋が使われないのでインナー筋が弱っていきます。

 

なので、デスクワークで悪い姿勢になると、インナー筋が弱り股関節痛が起きる原因となります。

 

腰・骨盤の問題

お尻が椅子からずり落ちそうな、いわゆる「仙骨座り」をしていると骨盤が後傾した状態で固まります。

 

正しく座る

 

骨盤の後傾は股関節のはまりが浅い状態になります。

 

本来なら骨盤が後継してはまりが浅くても、骨盤・腰骨がしっかりと動く状態なら股関節はいい位置に収まります。

 

しかし、骨盤が後傾した状態で固まっていると、「股関節が抜けそう」「股関節が外れそう」な痛みを起こします。

 

また、上記のインナー筋が弱いと、さらに股関節が不安定になり痛みを起こしやすくなります。

 

作業環境

机とイスの高さが合っていないことで正しい姿勢が保てません。

 

例えば、机が高いとそのままでは肩が上がって肩がしんどくなってくるので仕方なくイスを高くしている。

 

すると、足が床にしっかりと着かずにつま先立ちの状態やイスの脚に載せていたりする方もいます。

 

上記にもあるように体は長時間、座るのに耐えられる構造になっていません。

 

正しい座り方の坐骨で座ると同時に足裏をしっかりと地面につけて力を分散させることで耐えることができる。

 

なので、机やイスの高さの関係で足が地面についていないことで、正しく座れず骨盤に負担がかかり骨盤の動きが悪くなる結果、股関節に症状を起こします。

 

また、足元に段ボール箱や荷物がありしっかりと足が置けない、体を捻って作業をしている場合や、後ろの席との間が狭く、座ると全く動けないなどの状況も影響を与えることがあります。

 

対策法としてはまずはスペースの確保。つま先立ちで足裏が地面についていないなら、簡易な台を置くのもオススメです。

 

また、意識して立つ20分に1回はお尻を上げるもチョットしたことですが日々、積み重ねいくと大きな違いになってきます。

 

 

ヒール

通勤や日常的にヒールを履くことで股関節が本来と違う動きになります。ヒールを履くとつま先立ちの状態になります。

 

一度、裸足になって平らなところを普通に歩くのと、つま先立ちで歩くのを股関節の動きに注目してやってみてください。

 

普通に歩くのと、つま先立ちで歩くのでは股関節の動きに違いがあります。

 

つま先で歩くことで非常に狭い股関節の可動域で歩きます。

 

これは本来、歩くときに足の親指を上げて足首を使って蹴り出しをして、振り子のような動きをして動かします。

 

しかし、つま先立ちだと足首を使わずに、脚を持ち上げて歩くような動きフラミンゴのような動きで歩きます。

 

また、つま先立ちで歩いてみるとよく分かると思いますが、体の重心が少し上るだけでとても不安な歩きになります。

 

日常的にこのような股関節の使い方をすることで、股関節に症状を起こす原因を作ります。

 

 

つま先立ちで歩くのと違ってかなり重心が前にいきます。

 

つま先立ちでは膝が伸びるのに対してハイヒールでは膝が曲がった状態になりそれをかばうために反り腰になります。

 

また、足元が不安定なので腰に相当な力を入れます。少し歩いただけで腰がツラく感じました。

 

ハイヒールや高さのある靴を履き続けることで、体がその姿勢に適応し楽に歩けると言われる方がおられますが、ヒールを履き始めたのが10~20代で関節や軟骨に柔軟性があり、反り腰の状態でも痛みなどが出ずにハイヒールや高さのある靴を履き続けることで、体がその形に適応し年齢とともに関節や軟骨の柔軟性が低下したと同時に腰や股関節に症状を生じていることも多くあります。

 

デスクワークでの股関節痛対策

 

では、デスクワークをする方が股関節痛を改善するのはどうしたら良いのか、具体的な対策方法を見ていきましょう。

 

正しく座る

上記で説明したように股関節の痛みを作る原因に骨盤が関係します。

 

デスクワークで長時間、座ることで骨盤に負担をかけて骨盤関節の動きを悪くします。

 

骨盤に負担をかけない座り方のポイントは「坐骨」で座ること。

 

坐骨で座ることで骨盤がやや前傾の状態になり姿勢も正しくなり腰への負担も減ります。

 

もう一つは「尾骨」で座らない。坐骨で座われていない時は尾骨で座っています。

 

尾骨で座ることで骨盤関節を圧迫し骨盤の動きを悪くします。そのため、尾骨で座らないでざこつで座るようにしましょう。

 

坐骨で座る

 

仙骨で座る

 

●坐骨での座り方

  1. 脚を肩幅ほど広げ、指先はやや内向きに。
  2. 深くお辞儀するように頭を下げる。
  3. 足の裏に少し体重が乗っているのを感じる。
  4. アゴを突き出すように正面をみる。
  5. 天井を見るようにゆっくりと頭を起こす。
  6. 真上が見えたらアゴを引いて完成。

 

円座を使う

尾骨で座らないためには「円座」を使うのも効果的。

 

円座に座ることでいつもの座り方をしても尾骨を圧迫するのを抑えられるから。

 

また、円座に座ることで坐骨への負担も減らせます。

 

●骨盤イスについて

円座と類似したものとして骨盤イスがあります。適切でない動き骨盤イスに座ることで姿勢を正して座れる。

しかし、骨盤イスの場合、姿勢が正しくなっていても尾骨が圧迫されていることがあります。

座るときにまず気をつけたいのが尾骨で座らない事なので、尾骨を圧迫しない→ざこつで座る→結果、姿勢が正しくなる。

 

と覚えておくといいでしょう。

 

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骨盤スクワット

座り放しで骨盤の動きが悪くなった人に対して有効なのがこの骨盤スクワット。

 

よくテレビや雑誌で紹介されているスクワットは太ももの前の筋肉を鍛える筋トレ効果を目的としたスクワットに対して、この骨盤スクワットは骨盤の仙腸関節の動きをよくしたり骨盤全体を強くすることを目的として行う運動です。

 

簡単なのでぜひ日常に取り入れて見てください。

 

●骨盤スクワットのやり方

1.脚は肩幅ぐらいに開いて足の親指はやや内股。
(ポイント:足の親指を内に向けて脚を内股にすることで骨盤を締めるような動きになる)
2.手は胸の前でクロスさせる。
3.胸を張って、アゴを引いて、お尻を後ろに突き出すようにして息を吐きながらゆっくりとしゃがむ。
4.目線は前を向いたまま。
5.20〜30㎝しゃがんだら息を大きく吸って、ゆっくりと息を吐きながら立ち上がる。
6.7〜10回繰り返す。

 

 

デスクワークでの股関節痛(まとめ)

 

この記事では、デスクワークによる股関節痛の原因と対策方法を解説しました。股関節の痛みは、座り方や日常習慣が大きく関係しており、少しの工夫で改善が期待できます。

 

⚫️長時間の座りっぱなしが潤滑油不足を引き起こす
・関節の潤滑油は動きが必要ですが、座りっぱなしでは分泌が減り、股関節に負担がかかります。

⚫️歩行不足や脚を組む癖が原因に
・歩行が少ないと潤滑油不足が悪化。さらに、脚を組む習慣は股関節の正常な動きを阻害します。

⚫️姿勢や作業環境が大きく影響する
・机や椅子の高さが合っていないと正しい姿勢を保てず、骨盤や股関節に負担がかかります。

⚫️ヒールによる歩き方の変化
・ヒールの使用は股関節の可動域を狭め、負担を増加させる原因となります。

⚫️対策方法は簡単!
・坐骨で座る正しい姿勢を心がけ、円座や骨盤スクワットを活用することで痛みを軽減できます。

 

デスクワークによる股関節痛は、日常の姿勢や作業環境の見直しで改善が可能です。ぜひ、この記事で紹介した方法を試して、快適な毎日を取り戻してください