立ち上がるときや歩くときに股関節が痛むと、日常生活に大きな支障を感じますよね。特に女性は男性に比べて股関節のトラブルが多い傾向にありますが、その理由をご存じでしょうか?
この記事では、女性に股関節痛が多い理由を解説します。
骨盤の形やホルモンバランスの変化、妊娠・出産の影響など、女性特有の要因が股関節に負担をかけることが分かっています。具体的な原因と、それがどのように痛みにつながるのかを詳しく見ていきましょう。
記事を読めば、自分の股関節痛の原因が明確になり、適切な対策をとるヒントが得られます。股関節の痛みを軽減し、快適な生活を送るために、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、さっそく見ていきましょう。
\股関節症でお悩みの方必見/
原因・対処法などを解説
どうして股関節痛は女性に多い?
女性に股関節痛が多い原因は次の通り。
●女性に股関節症が多い理由
- 骨盤の形の違い。
- 女性ホルモンの影響。
- 妊娠・出産の影響。
- 座り方。
- ヒール・パンプス。
- 側弯。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
骨盤の形の違い
男性と女性では骨盤の形状が違います。
●男性と女性では骨盤の形状が違う
- 男性:たて長型。
- 女性:よこ長型。
女性の骨盤は出産に適応しやすいように横長の作りになっています。
横長の骨盤は股関節に横の力がかかりやすく痛みを起こしやすくなります。
女性ホルモンの影響
股関節、骨盤、女性ホルモンは密接に関係しています。女性ホルモンでは、身体に大きく変化を起こす時期が3つあります。
●女性ホルモンの影響を受けやすい時期
- 初潮期。
- 妊娠出産期。
- 閉経期。
上記の時期には、身体や骨盤が大きく変化します。その中で股関節痛の原因を作ることがあります。
それぞれ、解説しますね。
初潮期
月経中はホルモンの影響で子宮が大きくなったりと変化をするので骨盤はグラグラの状態。骨盤のグラつきにも個人差がありますが、グラつきが大きい状態で無理にスポーツをしたり、股関節に負担をかけたりすると、あとで股関節痛が出現する場合があります。
また日頃の歩行不足で骨盤や股関節自体がグラグラな状態だと、さらに股関節痛を起こす原因になることがあります。
閉経期
閉経期はホルモンの量が徐々に減っていき身体が変化をする時期。この時期も骨盤が不安定な状態になりやすいです。
妊娠・出産の影響
妊娠・出産では骨盤にものすごく負担がかかります。急な胎児の成長、体重の増加は骨盤や股関節に負担がかかります。
また、出産時の骨盤へのダメージや難産、長時間の分娩も股関節痛をつくる原因になることがあります。
座り方
ここまで読んでいただいた方は女性は骨盤の形状、ホルモンの影響、妊娠出産など、骨盤や股関節に負担がかかる要素が多いことが分かって頂けたと思います。
骨盤や股関節に負担がかかる要素が多いに加えて、女性に多い2つの座り方がさらに股関節痛の原因をつくります。
●股関節痛を起こす座り方
- よこ座り
- ぺちゃ座り
どちらの座り方も股関節が独特な状態になりますよね。
この座り方を長年続けていると、身体にクセがつき、歩くときの脚の蹴り出しがうまくできなくなることがあります。
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ヒール、パンプス
女性はヒールやパンプスなど「骨盤が前傾」になる靴を履く機会があります。
骨盤が前傾すると股関節が正しい位置ではないのでこの状態で歩くと股関節に負担がかかります。
ときどき履く程度なら影響は少ないかもしれませんが、仕事で常に履いていた20代のときは常に履いていたなど、今すぐに股関節に影響がなくてもあとあとトラブルの原因になることもあります。
側弯
側弯とは、背骨にゆがみなどのトラブルを引き起こす病気です。ここで取り上げる『側弯』とは、病院で正式に診断されていなくても、側弯の可能性がある状態を含めた背骨のトラブルを指します。
では、なぜ側弯は女性に多いのかと言うと初潮期のときに骨盤周辺のトラブルに加えて背骨のゆがみをつくることがあります。側弯が影響する股関節痛の場合は左の股関節痛からはじまることが多い。
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どうして股関節痛は女性に多い?まとめ
今回は、女性に股関節痛が多い理由について解説しました。
⚫️ポイント
- 女性は骨盤の形が横長で、股関節に負担がかかりやすい
- 女性ホルモンの変化が股関節や骨盤の安定性に影響を与える
- 妊娠・出産による骨盤への負担が、股関節のトラブルを引き起こすことがある
- 横座りやぺちゃ座りなど、女性に多い座り方が股関節に負担をかける
- ヒールやパンプスの着用が、骨盤の前傾を引き起こし痛みにつながる
女性の体は、股関節に負担がかかりやすい構造になっています。しかし、原因を知り正しい対策をとることで、痛みを軽減し快適に過ごすことが可能です。
日常の姿勢や生活習慣を見直し、股関節の負担を減らすことが大切です。適度な運動やストレッチを取り入れながら、股関節の健康を守っていきましょう。