- 肩を動かすと激痛が走る。
- 肩が動かしにくく服の脱ぎ着がツラい。
- 夜中に肩がうずく。
今回はこんなお悩みを解決していきます。
肩がズキズキとうずいて、悪化すると寝返りをするだけで激痛が走り熟睡できない五十肩。
痛みが強い時は温めたらいいの?冷やしたらいいの?痛みはいつまで続くの?原因は?など五十肩について整体歴25年の私が、分かりやすく解説しますので、ぜひ、最後まで読んでください。
それでは、さっそく詳しくみていきましょう。
五十肩とは?
五十肩とは肩周辺の症状の総称で医学的には「肩関節周囲炎」と言います。
つまり、さまざまな要因により肩に炎症ができて症状を起こしているものを「五十肩」と言っています。
一般的に40〜50代に好発するために四十肩・五十肩と呼ばれています。
四十肩と五十肩の違いは?
四十肩と五十肩の違いは特にありません。
五十肩が肩周辺の症状の総称のように四十肩も周辺の症状の総称。
四十肩・五十肩の症状チェック
四十肩・五十肩の特徴は次の通り。
●四十肩・五十肩の症状チェック
- 肩周辺に鈍い痛みがあり、腕の角度によって激痛が走る。
- 頭をかく動作で痛みが出る。
- 手を後ろに回す動きで痛い。
- 夜中にうずく。
- 寝返りすると腕の痛みで目が覚める。
- 腕が90°以上、上がらない。
- 服の脱ぎ着がツラい。
上記の症状が2つ以上ある場合は四十肩・五十肩の可能性が高い。
四十肩・五十肩の原因は?
四十肩・五十肩は「肩関節周囲炎」と言われるように痛みや症状を起こす原因は「炎症」。
●炎症を起こす原因
- 筋・腱の劣化。
- 使い過ぎによる筋・腱の摩耗。
- 使い過ぎによる骨の変形。
- 使わないことでの可動域の減少。
- 姿勢・肩甲骨の動きの影響。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
筋・腱の劣化
炎症を起こす原因の一つ目は「筋・腱の劣化」。
しかし、運動不足や肩を使うことが少ないと筋や腱が弱り少しの負荷でも負担がかかりやすくなります。
すると炎症を起こします。
また使わないことで血液やリンパの流れが悪くなり、肩周辺の筋や腱が栄養されないと劣化し負担がかかりやすくなります。
使い過ぎによる筋・腱の摩耗
炎症を起こす原因の二つ目は「使い過ぎによる摩耗」。
また「美容師さん」や「お花屋さん」などハサミを使う仕事ではハサミを握るときに「上腕二頭筋」と言って、力こぶの筋肉に繰り返し負担がかかり、上腕二頭筋の付け根である肩で炎症を起こしやすくなります。
使い過ぎによる骨の変形
炎症を起こす原因の三つ目は「使い過ぎによる骨の変形」。
すると、骨に「棘(とげ)」ができ筋肉を刺激すると炎症を起こします。
使わないことでの可動域の減少
炎症を起こす原因の四つ目は「使わないことでの可動域の低下」。
身体は適度に使うことで正常を保つことができます。
すると、サビた状態で大掃除や片付けなど急に使うと炎症を起こす原因になります。
姿勢・肩甲骨の動きの影響
炎症を起こす原因の五つ目は「姿勢・肩甲骨の動きの影響」。
肩の関節は肩甲骨と連動して動きます。
肩甲骨は背骨に連動して動きます。
例えば、「ねこ背」は背骨の動きが悪くなります。
すると、肩甲骨の動きも悪くなり肩関節の可動域の減少に繋がります。
すると、上記で解説した肩の関節がサビた状態になり炎症を起こしやすくなります。
身体が連動して動くに関してはニンジャアナトミーの動画を参考にしてみて下さい。
四十肩・五十肩の特徴
四十肩・五十肩の特徴は次の通り。
●四十肩・五十肩の特徴
- 夜間痛がある。
- ドライヤーがツラい。
- お尻に手を回すのがツラい。
- 脊柱管狭窄症と合わせて発症しやすい。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
夜間痛がある
五十肩の特徴一つ目は「夜間痛」。
ひどい時には寝返りをするだけで激痛が走り熟睡ができないこともあります。
ドライヤーがツラい
五十肩の特徴二つ目は「ドライヤーがツラい」。
具体的には腕を上げて後頭部あたりを触る動き。
五十肩では腕を上げる肩を捻る動きがツラくなります。
お尻に手を回すのがツラい
五十肩の特徴三つ目は「お尻に手を回すのがツラい」。
具体的には「ズボンの後ろポケット」を触る動き。
こちらも上記と同様に肩を捻る動きのためツラい動きとなります。
脊柱管狭窄症と合わせて発症しやすい
五十肩の特徴四つ目は「脊柱管狭窄症と合わせて発症しやすい」。
ねこ背姿勢で背骨のしなりがなくなり、背骨の柔軟性がなくなると脊柱管狭窄症になりやすくなります。
すると、上記で解説した「肩甲骨の動き」が悪くなり五十肩になりやすくなります。
四十肩・五十肩をほっとくとどうなる?
四十肩・五十肩をほっておくと次のようなことになる可能性があります。
●四十肩・五十肩をほっておくと起きること
- 痛みが軽減していく
- 痛みが悪化する
- 痛みは軽減するが、可動域は減少したまま
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
痛みが軽減していく
五十肩をほっとくと痛みが軽減していく可能性があります。
五十肩の初期で関節可動域の減少も少ない場合は、何も無かったかのように回復することがあります。
痛みが悪化する
五十肩をほっとくと痛みが悪化することがあります。
長年かけて肩に炎症ができやすい状態が作られ、何らかの切っ掛けで炎症が起こり五十肩と自覚するようになります。
肩の痛みが出したのが急でも炎症を起こしやすい状態が長年かけて作られているので、ほっとくと段々と症状が悪化していきます。
日に日に症状が悪化したり2週間ていど様子を見ても、痛みが軽減しないようであれば専門医を受診する方がいいでしょう。
痛みは軽減するが可動域は減少したまま
五十肩をほっとくと「痛みは軽減するが可動域は減少したまま」になることがあります。
これは炎症は治ったが関節の動きは固まったままの状態。
この場合、痛みは軽減しても炎症を作りやすい状態があるので痛みを繰り返す可能性があります。
四十肩・五十肩でやってはいけないこと
五十肩でやってはいけないことは次の通り。
●四十肩・五十肩でやっていけないこと
- 強いマッサージ
- 極度の安静
- 温める
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
強いマッサージ
五十肩でやってはいけないこと1つ目は「強いマッサージ」。
上記で解説したように五十肩の原因は炎症。
特に強いマッサージは炎症が強くなり悪化する可能性があるので気をつけましょう。
▶︎関連記事:股関節のストレッチをするときの注意点とデメリット
極度の安静
五十肩でやってはいけないこと2つ目は「極度の安静」。
五十肩は動かさないことで筋肉やじん帯が劣化したり、可動域が減少して炎症が起こりやすい状況ができて発症します。
なので、回復にも予防にも「動かすこと」が大切。
動かすに時のポイントは、「自分で動かす」こと。
人の手や機械で動かすと過剰刺激になり悪化する可能性があります。
なので、動かすのは自分で動かすようにしましょう。
温める
五十肩でやってはいけないこと3つ目は「温める」。
よく「冷えると」と痛くなると言います。
確かに冷えると痛みを感じるセンサーが敏感になるので痛みを感じやすくなります。
しかし、五十肩の原因は炎症なので温めると逆効果。
温めるとその時は気持ちいいかも知れませんが炎症が強くなる可能性もあります。
なので、五十肩のときは無理に温めないようにしましょう。
四十肩・五十肩の激痛はいつまで?
五十肩の強い痛みはおおよそ10〜25日ほど続きます。
その後、徐々に強い痛みは治ってきますが油断すると繰り返すこともあります。
また、痛みが治っても関節の可動域は減少したままで固まっていることもあります。
四十肩・五十肩で痛い時はどうすればいい?
五十肩で痛みが強いときは「安静」にして「冷却」をしましょう。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
四十肩・五十肩で痛い時は安静にする
五十肩で痛みが強いときは「安静」にしましょう。
上記で解説したように五十肩の原因の一つに「運動不足」があります。
なので、改善するのは動かした方がいい。
しかし、痛みが強く出ている時期は無理に動かさないようにしましょう。
特に、「少し動かすと激痛が走る」「どの方向に動かしても痛い」場合は安静にしましょう。
四十肩・五十肩で痛い時は冷却をする
五十肩で痛みが強いときは「冷却」をしましょう。
冷却のやり方は次の通り。
●冷却のやり方
- 氷・水・袋(氷のう)を用意する。
- 氷みずを作る。
- 肩に当てる(前、後、真ん中どこでもOK)。
- 20分ほど冷却したら休憩。
- 1時間ほど間隔を空けたら、冷却を繰り返す。
- 1日に4〜5回ほどする。
冷却については下記の記事や動画も参考にしてみて下さい。
▶︎関連記事:冷却のやり方、アイシングのやり方について解説
▶︎関連動画:膝に水が溜まる冷やし方
四十肩・五十肩を改善するストレッチ
五十肩を改善するストレッチは下記の動画を参考にしてみて下さい。
▶︎1分動画:肩甲骨ストレッチ3選
▶︎関連動画:肩こり改善体操(床泳ぎ)
四十肩・五十肩の原因や対処法(まとめ)
今回は四十肩・五十肩の原因や対処法について解説しました。
●炎症を起こす原因
- 筋・腱の劣化。
- 使い過ぎによる筋・腱の摩耗。
- 使い過ぎによる骨の変形。
- 使わないことでの可動域の減少。
- 姿勢・肩甲骨の動きの影響。
●四十肩・五十肩の特徴。
- 夜間痛がある
- ドライヤーがツラい。
- お尻を触るのがツラい。
- 脊柱管狭窄症と合わせて発症しやすい。
炎症が強く痛みやある場合はマッサージや温めるはしないようにしましょう。
五十肩は放っておくと肩の可動域が狭くなり日常生活に大きく支障が出るので、強い痛みが軽減したら治ったではなくしっかりと対処しましょう。
40肩・50肩でお悩みの方の参考になれば幸いです。