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2017/11/3(更新日2022/4/6)
ジリジリとお尻から足にかけてしびれる。
脚のスネに差し込むような痛みで歩くのもツライ。
坐骨神経痛で歩くのもツライ時はどうしたらいいのだろう?
坐骨神経痛を改善するには座り方も大切なのかな?
このページではこんなお悩みを解決していきます。
●当院が「痛みの原因」や「セルフケア方法」を分かりやすく解説するブログ記事
▶︎「坐骨神経痛」と「腰椎椎間板ヘルニア」の違いは?(見分けるポイント)
▶︎【デスクワークで坐骨神経痛】長く座ると脚がビリビリと「しびれる」ときの対処法
▶︎【坐骨神経痛】どうして「歩くと痛い」のに、「自転車(こぎ)」だと動ける?
▶︎【坐骨神経痛】の時に「運動」をしてもいい?しないほうがいい?
座骨神経痛について
坐骨神経痛とは病名ではなく、その症状の名称です。
- 梨状筋症候群
- 脊柱管狭窄症
- 腰椎椎間板ヘルニア
- すべり症、分離症
など椎間板や変形した骨が坐骨神経を圧迫して痛みやしびれが出現するものと、
レントゲンやMRI検査では異常が見つからないが腰からお尻、足にかけての痛みやシビレがあるものがある。
後者の場合、姿勢や生活習慣の癖などにより坐骨神経が牽引、圧迫、刺激されて症状を起こしている。
坐骨神経痛の特徴
- 腰は痛くないのに足がシビれる
- 長時間、同じ姿勢をしているとだんだんとシビレてくる
- 太もものうら面やふくらはぎに電気が走るような痛みがある
- 体勢や座る角度によって痛みが強くなる
- 痛みやシビレで熟睡できない
- ふくらはぎがよくつる
- 段差などがないのにつまづく
- 安静にしていてもお尻や足が痛い
- 一日のうちで座っている時間が長い
- 痛む部分にピリピリとした感覚や締め付ける感などがある
いくつ当てはまりましたか?3つ以上当てはまる方は坐骨神経痛の可能性が高いです。
坐骨神経痛になりやすい職業
坐骨神経痛は年配に多いイメージですが、
それよりも働き盛りの30代や40代の人によくみられます。
特に腰に負担がかかる職業の方はなりやすい傾向があります。
1デスクワーク
座っているだけと思いがちですが同じ姿勢を取り続けることで、
腰の同じ場所に力が集中するために体への負担はとても大きいです。
●作業スペースや環境の問題
- 椅子とデスクの高さが合っていない
- 体を捻る体勢でしか座れない
- パソコンの目線が低い
- 細かい作業が多い
●体のクセの問題
- ついつい足を組んでしまう
- 肘をつく
- 椅子の上で横坐りをする
- 椅子の上で膝を立てる
- つま先立ちですわる
- 腰が伸びた姿勢で座っている
など
2中腰での作業
軽作業だが中腰での長時間の同じ姿勢は坐骨神経痛の原因になります。
- 検品作業
- 美容師
- スーパー惣菜調理
- 介護職
- 保育士
など軽作業でも思いのほか腰へ負担をかけています。
3車の長距離運転
多くの人は車の運転をするときに右足でアクセルとブレーキ操作をします。
そのとき、身体は左お尻に体重がかかっていて、この状態が長時間、続くと左の腰で体を支たり、体の歪みをつくったりすることが、坐骨神経痛を起こす原因になります。
また、肘をドアや肘掛に乗せた姿勢も、体の歪みを作ります。
他にも、エンジンの振動が骨盤に、影響を及ぼし、坐骨神経痛を起こしやすくします。
4介護の仕事
介護の仕事では、ベッドサイドでの作業が多く、一定の繰り返しの動作や中腰で体を捻ったり大きく動かしたりすることが腰に負担をかけます。
また、慢性的に腰痛を起こしコルセットをすることで、腰椎の可動域がなくなることも結果、坐骨神経痛を起す原因になりやすなります。
5妊婦、子育てママ
- お腹が大きくなり腰のカーブが崩れる
- 前抱っこで腰に負担がかかる
- 前屈みが多い
- 出産による骨盤のダメージ
- 骨盤がグラグラ
- 運動不足
- 授乳時の長時間の無理な体勢
などが腰に負担かけます。
坐骨神経痛にならないための正しい座り方
イスの選び方
- 高さが高すぎない、低すぎない
- 沈み込むソファーよりも硬めの椅子
- 大き過ぎない、小さ過ぎない
- 骨盤や姿勢を無理に矯正しない
- デスクと椅子は同じメーカーで(セットになっているもの)
悪化しない座り方
- 骨盤を立てる(腰が軽く反る)
- 膝は90度で曲がる
- 足裏は地面につける
- 背もたれに寄りかからない
運転中の姿勢
上記にもあるように車の運転中はペダル操作により偏りやすくバランスを取ろうとして肘をついたりするため注意です。
椅子の位置、背もたれの角度をもう一度見直し両手でハンドルを持ちましょう。
また、1時間に1回の休憩を心がけましょう。
尾骨部の圧迫やエンジンの振動による骨盤への負担を減らすには円座もオススメです。
引用:https://gazoo.com/ilovecars/driving/160729.htmlより
猫背との意外な関係
よく猫背が気になると言われる方がおられますが猫背は病名でもなければ明確な基準もありません。
しかし、正しい姿勢ではない一つの目安にはなりますし、姿勢のいい人は見た目も若々しく健康的で自信に満ち溢れています。
この猫背は急になるものではなくて日々の生活習慣やクセから起こります。
つまり、日頃の座っている時の姿勢、仕事での中腰や同じ体勢が猫背姿勢を作り上げると同時に骨盤や背骨の傾きや捻れを作り結果、坐骨神経の原因になっていきます。
坐骨神経痛で歩けない時の対処法
1安静
痛みが強い場合は安静にしておきましょう。
しかし、安静ばかりにしていると体にとって悪影響を与える方が多いので少しの痛みや慢性的な痛みの場合は少しずつでもいいので動くようにしましょう。
急性の激烈な炎症の場合、多くは約72時間ほどで軽減してきます。
2冷却
坐骨神経痛の場合、痛みやシビレはお尻や足に現れますが原因は上記のように腰からきていることが多いです。
そのために背骨、体の土台となる骨盤を冷却することで体の動きが改善されます。
【やり方】
氷のうもしくはビニール袋に氷と水を入れて「氷みず」にして直接骨盤のところに当てます。
苦手な方は薄い布を一枚間に挟んでください。
うつ伏せでのっけて置くのもいいですし、ベルトで挟んで座りながらするのでもOKです。
【場所】
腰のやや下側。尾骨のやや上側
【期間】
15分〜20分ほど氷が溶けるぐらいまでしっかりと冷却してください。
痛みが強い場合は1日に2〜3回程度、冷却をしてください。
寒さで不調を感じた際は冷却を中止してください。
また、うつ伏せで冷却しながらそのまま長時間、寝てしまわないように注意してください。
3ハイハイ運動
急性の痛みが過ぎて痛いけど少しは動けるようになったらハイハイ運動をしましょう。
骨盤、背骨、股関節や周辺の筋肉が無理なく動かせます。
【回数】
5〜10分を1日に数回
4ミルキング運動
上むきで寝て足を伸ばし足踏みをします。
ふくらはぎのポンプ作用で滞った血液やリンパの流れを改善します。
また、脳に動けるという信号を送ることで筋肉や皮膚の緊張を緩和させます。
【回数】
ゆっくりと1〜200回
5シップを貼る
シップには痛み止めの成分が含まれており貼ることで一時的に痛みを緩和することができます。
しかし、原因が上記にあるように姿勢や腰骨の捻れや傾きによるけん引や圧迫刺激によるものならばシップを貼っても根本的には改善されません。
そのため、貼ることによる安心感や1〜2時間程度の気休めに使うのが賢い付き合い方でしょう。
6コルセットをする
腰のコルセットですが腰よりもやや下の骨盤を締めることで体が安定し動きやすくなります。
直接肌の上から着けるか下着の上から着けるとしっかりと締まります。
昔からよくあるゴムベルトも薄くてしっかりと締まるのでいいのですが夏場は蒸れてかぶれやすくなるので注意です。
最近はメッシュ素材のがあるので通気性があってオススメです。
【期間】
急性の痛みが強い時や作業でどうしても無理をかけるときは装着してもいいですが、
常に装着するとコルセットがないと動けない体になったり、
腰痛の本来の可動域を無くしてしまうために使う期間を決めましょう。
坐骨神経痛にならないための日頃の対処法
ストレッチで悪化する人
よく症状を改善するためにストレッチをしたら余計に悪化したと言うのを聞きます。
ストレッチには
- 静的ストレッチ
- 動的ストレッチ
の2種類があります。
静的ストレッチは立ったまま、或いは座ってゆっくりと筋肉を伸ばし、やわらかくして可動域を広げるやり方。
一般的に言われるのがこちらのストレッチで運動前にはこのストレッチをしがちだが、近年は運動前の静的ストレッチはパフォーマンスを低下させ、逆に怪我を増やすと言われています。
可動域を一時的に広げることにより、力の伝達のロスや、不安定な関節が怪我を発生しやすくするからです。
それよりも運動後に行う方が効果的と言われています。
それに対して動的ストレッチは運動前に行うのに適しています。
動的ストレッチは動きのある中で自然に体を動かすやり方でよく野球選手が練習前にグランドを
ゆっくりと歩きながら体を動かしているのを見ますがあの方法です。
なので、坐骨神経の原因は「体が硬いことだ」と思い筋肉を伸ばすようなストレッチを
するよりもゆくっりと腕を振りながら歩くのがオススメです。
強くすると効果的?
ストレッチは強くした方がよく効くと思ったり、人によっては強くすると気持ちがよく
ついつい無理に引張たりする人もいますが、まず、筋肉が動く前に関節が動かないといけません。
逆に関節が動かないのに筋肉だけを強く引っ張れば筋肉を痛める原因になります。
まとめ
坐骨神経は幅広い年代に多く特に30〜40代の働き盛りの人の坐骨神経は仕事による腰に負担をかける姿勢や生活習慣が原因になっています。
デスクワークの人ではイスの選び方や座り方が重要である。
歩けない時の対処法としてここ城東区緑橋の整体院ではハイハイや歩行、冷却など無理のない運動をアドバイスしています。
また、日頃の対処法としてはストレスをオススメしていて止まって行う静的ストレッチよりも動きのある中で自然に動かす動的ストレッチをオススメしています。